読書感想文

大人の読書感想文 『劇場』又吉直樹(新潮社 2017年)

お笑い芸人、「ピース」の又吉直樹の作品です。

ニューヨーク行ってない方。

髪の毛もじゃってる方。

ぼそぼそしゃべるけどサッカーうまい方の又吉さんです。

 

これ私読み終わるまで知りませんでしたが、2020年春に映画化されるんですね。

すっごい後悔した!!先に公開を知っていれば後悔しなくて済んだのに!!

 

 

ふう
ふう
というダジャレを挟みつつのあらすじです。
公開を知らなかったことを後悔した理由も書いてます
ほんとネタバレしかないので、映画楽しみな人は帰ってください←

 

あらすじ

劇団を旗揚げし、脚本家となるべく大阪から上京した永田。

劇団の活動はうまくいかず、悶々をした日々を送っていたある日、服飾大学に通う沙希と出会う。

その後永田は沙希の家に転がりこみ、定職につかず、さりとて劇団の活動にのめりこむでもなく、ただ怠惰な生活を続け、沙希に対しても高圧的な態度を取るようになる。

そして数年が経過し、沙希の様子に少しづつ変化が起きていく

 

『劇場』 本の説明

ハードカバーで207ページ。

この人の本も、ページ数のわりには時間がかかるかな。

芥川賞系の作家さんはそうだな(偏見)。

ぶれてんのと、下痢止めストッパは気にしないでほしい。

初出「新潮」2017年4月号です。

定価は1300円+税。

 

『劇場』 内容以外の感想

大阪生まれのお笑い芸人、「ピース」の又吉の作品です。

同郷で年下なので呼び捨てします。←

 

2015年に『火花』で芥川賞を受賞したのは有名な話。

そういえば私『火花』読んだ時に思ったんですよね

ふう
ふう
このタイプの本あかんわ

 

これは完全に好みの問題ですが、又吉は太宰治に心酔してるんですよね。

そんな感じ。ほんとそんな感じ。

太宰好きな人が書いた本って感じ。

 

私異常な本好きですから↓、もちろん太宰やら芥川龍之介やら志賀直哉やら遠藤周作やら三島由紀夫やらも読みました。

結論言いますと全部好きじゃないです(キッパリ)。

 

このあたりの文豪は熱狂的なファンがいるので絶対に悪口を言ってはいけないが、あんまり好きじゃない。

でも絶対に悪口は言ってはいけない。

ふう
ふう
国文学科で思い知った

 

だから一番熱狂的ファンがいなさそうな遠藤周作の、とことんクズな本を貼る。

これほんと胸糞。

 

えっと話それましたけど、太宰好きなら『劇場』は面白いと思います。

ただ

「お笑い芸人が書いた本だから笑えるはず~」

で読んだら、どえらい目あいます。

 

確かに又吉の書く文章ってとても面白い。語彙力ハンパないですし、笑いどころもたくさんあります。

でも爆笑はない。

クスッと笑える程度。

そういう意味では『火花』の方がまだ笑えました、いや笑かすための小説じゃないけども。

 

ちなみに私は面白い本は連続二回読むんですが、『火花』は読んでません。

ふう
ふう
怒られるわ

 

『劇場』 本の感想

ふう
ふう
ネタバレするよ!

 

これ私、はじめに

ふう
ふう
映画公開を知らなくてマジ後悔

いうてたじゃないですか。

この小説ね、マジで主人公クソなんですよ。

マジクソ。ほんまにクソ。

クソのテンプレ。

この手の主人公の本鬼ほど読んできたけど、こいつはマジクソ。

 

よくある話ですわ、夢を見て上京してきたけどうまくいかなくて、貧乏を極めていた時にものすごく優しい女の子と出会ってその家に転がり込んでヒモになる。

しかもこの主人公永田が本当に性格悪くて、自分には甘いし他人には厳しいし卑屈だし沙希ちゃんこんな男の何がええねんはよ目を覚ませと。

イライラしながら読んでました。

なぜなら、このクズ男永田を、私は脳内又吉で再現していたから。

脳内山崎賢人にしとけば、もっと楽しめたのに!!

同じクズでも山崎賢人なら許せたのに!!

 

でも、どんなに無精ひげを生やしても、山崎賢人よりはナチュラルな又吉の方が、脳内再生しやすいです。

あんな男前はこんな卑屈な人間にならない。

ふう
ふう
今頃フォローしますが又吉のことは好きです(必死)

でも沙希ちゃん役が松岡茉優なのはとても良い。

とてもイメージ通りです!!

 

とにかく終始イライラしながら読んでたのは個人的感情もフルに入ってます。

ふう
ふう
いえす配偶者クズ

なんで別れへんねんこんなクズ男はよ捨ててまえって私情が入り乱れてしまった点は謝りましょう。

 

最終的に永田が振られそうになるからザマアと思ってたんだけど、結果として沙希ちゃんはメンタルをやられて実家に帰ることになるし、最後の本当に最後で、永田めちゃくちゃ未練たらしいし、沙希ちゃんも今までありがとうみたいになってるし。

ありがとうちゃうわ!

こんな男はよ忘れ!となる。なりました。

 

最終的には誰も幸せになってないし、又吉は何が書きたかったんだろうか(問いかけ)。

 

ただ、私はこれは苦々しい思いで読んだけど、こういう人はいっぱいいるんだろうなと。

あれやもんね、死にたいくらい憧れた花の都大東京やもんね。

ふう
ふう
とんぼby長渕剛

夢がかなわないのもまた現実的でいいのかな。

 

あとは芥川賞系の小説が好きな人なら好きな本です。

太宰治が好きでも好きな本です。

文章はそんなにうまくないんだけど、言葉使いはすごく上手。

 

それが又吉。

 

ということで感想は

ふう
ふう
星みっつ!!

★★★☆☆でした。

脳内山崎賢人で読み直したらまた違うかもしれない。←

 

脳内又吉で楽しむか、脳内賢人で楽しむかはあなた次第☆

茉優ちゃんはマストです☆

ふう
ふう
では~