昔から好きな作家さんです。ご存知でしょうか小池真理子。
私の周りあんまり読んでいる人がいないんですが、ほんと好き。
そんな小池真理子の長編を読んだ感想です。
元出版社勤務で編集者の澤登志夫は、定年後に小説講座の非常勤講師につく。その一年後腎臓がんを発症、四年後に転移し末期となり、講師を辞することになる。
その講座で出会った、小説家志望の若い女性、宮島樹里とかかわりを深めながらも、自分の最期について、そして人生について自問自答する日々を送って行く
目次(クリックするとその項目に飛びます)
『死の島』 本の説明
こちらも図書館で借りた本。
ハードカバーで409ページ。
オール讀物 2016年11月号~2017年11月号初出です。
定価は1700円+税。
電子書籍といえば国内最大級のhonto電子書籍ストア!
お手持ちのスマホですぐ読める!書店で使えるポイントが貯まる
電子書籍ならいつでも簡単に読書ができます☆
『死の島』 内容以外の感想
小池真理子といえば、もう日本を代表する女性作家。
1989年に、『妻の女友達』で日本推理作家協会賞
短編集なので読みやすい。こっわい。女こっわい。
1996年に『恋』で直木賞
これもう名作。小池真理子!!て感じ。
1998年に『欲望』で島清恋愛文学賞
そうですね大人の小説ですね。子どもは読んだらあきません。
この流れで小池真理子の賞取った小説全部紹介していくときりがないので割愛するくらい、たくさんの賞を取っています。
もともとホラーが多かったけど、そのあとは恋愛ものが多いかなという印象。
恋愛ったって恋愛じゃないんですよね小池真理子の本って。もっと深い。
キャッキャウフフは一ミリもない。色としては黒寄りのグレー。
私小池真理子大好きでほとんどの本読んでますけど、一回も笑ったことないです。
笑かさんでいいのかそうか。
とりあえず話戻しますけど、今回の『死の島』も小池真理子全開です。
全開が過ぎる。
小池真理子好きしか読めないと思うので←
一回も読んだことない人は心して読んでいただくか、『恋』あたりから読むか、私が実は一番好きな『贅肉』から読むかしてください。
でも短編集だから読みやすいよ。
『死の島』 本の感想
先ほどもチラリ書いたんですけど、この本はほんと小池真理子ワールド全開。全部開いてます。
そもそも主人公が出版社の編集者69歳。これとても小池真理子。
酒もたばこも浮気もして妻に離婚されても後悔してないこれも小池真理子。
その主人公に惹かれるのが26歳で化粧っ気がなくて文房具店勤務で小説家希望で才能があるこれもまた小池真理子。
そして主人公は末期ガンで山奥の山荘で自分で人生を終わらせようとするこれも
とにかく小池真理子好きにはたまらんのですが、そうじゃない人はどうかなあ。
26歳のさえないフリーターが、末期ガンの69歳に惹かれていく話ってどうかなあ。
私はちょっと引いたなあ←
この26歳の樹里って子が、名前は今風だけど全然そんなことなくて、LINEもしてないような子なんですけどね
私この子があんまり好きになれなくて←
それで最初から最後まで感情移入できなかったかな。
古きよきものを愛する古風なアテクシ感がちょっと。
そしてこの子の亡くなった祖母っていうのがね、認知症だったんですけど、それが祖母の夫である祖父の衝撃的なエピソードを聞かされてから急激に脳が委縮した、て書いてて。
これもちょっと。ていうかこれがちょっと。
職業柄ムッと来たというか。
小池真理子も父親介護してたと思うんですけどね。
あ、これだな。これむっちゃ面白いです。響くよ。介護される人の話。有料老人ホームに入ったパーキンソンの父親の話。
話それました、とにかく前面小池真理子なんだけども、なんというか、珍しく盛り上がる個所がなかったです。
祖父と母親が関係を持っていたってエピソードも、過去の女性関係も、生き別れた娘も、そもそもこの二人の関係も、
みたいな。どれも盛り上がらなかったのが残念です。
じゃあ面白くなかったのかってけっこうこき下ろしてるようなんですけど、違う。
真理子は文章力がすごいんだから。(呼び捨て)
ほんのちょっとしたことも、深く詳しく細かく描写するんですよ。心のうちとかね。
それがとても良い。(上から)
主人公が髭剃って血が出る場面だけで1ページ行きますからね。
何となく文章を目を追っているだけでも、場面が浮かんでいいんですよ。
それが魅力。ほんと圧倒的。好き。結局好き。
ということで、今回の評価としては
★★★☆☆
でした。
いや、あんまりかなって思ったけど、もう一回ちゃんと読もうかなって。←
ラストよくわからなかったし。
なんやかんやいうて好きだし。
とりあえず、小池真理子の世界観には浸れますよ!
&
電子書籍といえば国内最大級のhonto電子書籍ストア!
お手持ちのスマホですぐ読める!書店で使えるポイントが貯まる
電子書籍ならいつでも簡単に読書ができます☆
nbsp;