両側性口唇口蓋裂の14歳の息子の治療記録。
今回はかなりイレギュラーな話、二回目の骨移植のお話です。
そんなにある話じゃないと思うけど、当時いろいろ調べてもヒットしなかったので、同じような方(いないことを祈る)にヒントになればいいかなと思います。
口唇口蓋裂の息子のお話の続きです。
ここからのお話はかなりイレギュラーじゃないかなって、いやもう骨移植のくだりが二回に分かれてるだけでもそうある話じゃないと思うんだけど
なかなかのお話をお話します。
どれくらいなかなかかというと、今この記事のために当時のブログをあさったら
「息子が生まれてから一番ショック受けた日」
って書いてるしかも病院にいる時間にアップしてる。
今となってはポケGOに感謝だよ。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
両側性口唇口蓋裂 骨移植した骨が消えた
はっきりとは覚えていないのですが、術後3か月くらいのCTは問題がなかったはず。
両側に骨ができ始めていたはず。
そしてこの運命の日のCTでは
左の歯茎の骨がほとんど残っていませんでした。
今書いててもため息出るわ。
ていうのがね、これね、歯茎の骨がなくなったのなんでか、ちょっと思い当たる節があるんですよ。
この話書くと病院悪く言うみたいでいやなんですけど、そういった意図はないということを先に知ってほしい。
うちの息子は生まれたときから同じ病院に通っています。
その上で大学病院っていうのは、先進医療を受けるというよりも、お医者さんの卵を育てるための施設なんだなってのを嫌ほど体感しました。
それに対しては否定しません。
誰かで勉強しないとお医者さんも成長しないと思うし。
はっきりいって大学病院ならではの嫌な思いをしたことはごまんとあるし、表ざたにしていない医療ミスもされたことある。
そこはそういう施設と割り切っているので、私は普段病院のミスとかはいちいちブログに書いたりしないんだけど(この時代ネットでさらすのも卑怯だしね)
今回はちょっと経緯を書かないと、同じような人が出ても困るなってことで
長々書きましたけど、病院を責める気は全くありません!!
てことをわかっていただいて
何で骨消えたかって話。
皮膚が足りずに骨がどんどん出て行っていた
この宣言受けたのが7月として、さかのぼること6月にですね、息子は言語科にて治療を受けていました。
で、その時にね、左の上の奥歯付近のところにね、白いものがついてたんですよ。
白いものが歯茎についてて、歯かなと思ったらそうじゃなくてって骨なんだけど、これ手術したところから出てるかもって、その足で外科を受診したんです。
で、そこで現れたは明らか様にお若いボーイ先生。
口蓋裂の担当のベテランさんは、みんな手術やなんやに行ってる時間だったと思います。
専門外来の日でもなかったし。
ただ、ボーイちゃんがこれなんだろな?って見て、緊急性があるって思ってベテラン先生を呼んでたら、結果が変わったのかどうなったのかはわからないです。
実際そのあと聞いたら、もうその骨は生着せずにボロボロ出てきてたから、気づいてもどうしようもなかったと思うって言われたし。
まあ話戻すとボーイちゃんの見解は
「手術で使ったセメントかなんか(てなんや)が出てきてるだけだと思いますよ~
傷もきれいですし」
言われて帰って翌月CT撮ったら骨ごっそり消えてた件。
しかもこのボーイちゃんの見解がカルテに残ってなくて(おい)、その話を外科の先生にしたら
「じゃあそれ骨やったんでしょうね」ってなりました(おい)。
てことでこれだけ言いたい叫びたい
骨移植後は口の中をよく観察してあげるべし!!
異常があればすぐ病院へ!!
行って間に合うかどうかは知らんけど。←
結局は皮膚が足りていなかったようです。
この原因をよく覚えておいてほしい。
そして医師から宣告されたのが
「中二くらいでもう一度左の歯茎に腰骨を移植します」
これね、私ほんま椅子から転げ落ちるかと思ったのよマジで。
でもね、そん時の息子のセリフがすごかった。
「先生( ー`дー´)キリッ
僕牛乳大好きなんです( ー`дー´)キリッ
牛乳めっちゃ飲んだら骨作れませんか!?
( ー`дー´)キリッ」
びっくりしたわ!!!!!
そのあと医師は笑いをこらえながら、牛乳飲んだら骨強くなるかもしれんけど
そもそもその骨がないんやわ
という説明を丁寧にしてくれました息子納得しなくてそのあと半年くらい訴えてたけど。
そしてやだなやだなと思いながらも時は流れ、1年後の10月に再度ひっくり返ったのが手術方法の話。
口蓋裂7回目の手術は舌弁を使用する
いよいよ手術の話を詰めていこうということで受診したとある日、息子のお口の中を念入りに見た医師よりこう言われました。
息子君の口の場合、多分普通の手術だとまた骨が消えるので
舌弁を使用します。
ようするに今回の敗因は皮膚が足りなかったこと。
なので、絶対にもう失敗しないために、必要なのは皮膚。
それも血の通った皮膚。
てことで、ようするに歯茎に腰骨をいれてから、自分の舌を上あごに縫い付け、一週間後くらいに再手術で舌チョッキン。
もちろん一週間発語も食事も禁止だって舌縫い付けとるからね。
これでばっちり皮膚ができますよ♡
これ聞いてるときの息子の顔よ。
注射も虫歯の治療も怖くて暴れるのに舌チクチクからのチョッキン。
こんなかわいくないけど(←)、だいたいこんな顔で固まってましたそらそうなる。
質問はって聞かれて
「それって痛くないんですか?」って聞いて
「大丈夫~、痛くないようにするよ~」言われたけど、診察室出てすぐ言うたわ「痛くないわけないよな」
でもね、これなんかその前の手術の時もちらっと言われたんですよ。
手術を二回に分けないとって言われたときに、何とか一回でしようと思ったら舌弁を使わないといけないけど、それは当時10歳だった息子には酷じゃないかなって。
だから一回目にこの舌弁しとけばよかったかもしれないけど、それは今思ってもかわいそうなので、まあ仕方ないかな。
話を戻して、舌弁の手術だと入院期間も長いし(3~4週間)、手術も二回になるけど、二回目は舌切るだけやから局所麻酔って言われたのに
僕怖いのダメなんで!
全身麻酔してください!
っていうて二回とも全身麻酔の予定になり、手術はお正月をまたがなくていいように12月に入ってすぐを予約。
息子も覚悟を決めたし私も覚悟を決めた(なんもせえへんけど)、そんな手術の直前の診察
例によってラスボスとして現れた教授が言いました。
「え?舌弁使わんでいけるやろ?」
一年余り怯えたんだけど私ら。