32歳の聡子は、夫との間に子供ができず、不妊治療の傍らとある少年(修一)の家庭教師を始めました。
東京のど真ん中とは思えない大邸宅には、見事な庭があり、その庭に魅了された聡子。そこでとある人物と出会います。
その人物に徐々に惹かれていき、お互いを大切な存在と思うまでになったのですが…。
目次(クリックするとその項目に飛びます)
本の説明
『永遠のゼロ』でおなじみの、百田尚樹氏の書下ろし作品です。
写真のセンスが永遠のゼロ
ハードカバーで340ページ、定価は1500円プラス税
私は「古本市場」で80円で買いました。
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内容以外の感想
まずですね、私百田尚樹氏の本初めて読んだんですけど
すっごい読みやすいです!
さすが大阪生まれ←関係あるんか
さすが探偵ナイトスクープの元放送作家←関係あるやろ
あんまり読書しない人にも読みやすいんじゃないかな。
下手にひねろうとか考えないで、するするとシンプルに書いている文体で、優しい感じでした。
テレビの印象と全然違う←よう吠えてるよね
そしてこの話の内容も、あのテレビの感じとお顔の感じとは全然違いました←やめとけ
『プリズム』感想
すべてを読み終えた感想といたしましては
「え!?」て驚くところはひとっつもなかった。
これにつきます。
多分ね、ある程度本を読んでる人なら、この手の話は何冊も読んでるんじゃないかな。
ようするにね、その聡子が出会った人物っていうのが、まあ広志って言うんですけど、小さい時の虐待の影響で、解離性同一性障害(多重人格)なんですね。
で、その中の一人(卓也)と聡子が恋に落ちたり、他の人物と三角関係みたいになったりするんです。
そして最終的には卓也は広志と統合しちゃってみたいな。
うん。
驚きは一ミリもない。
読み始めてすぐに広志が解離性同一性障害であることはわかるし(これ驚かなあかんとこ)
最後は卓也がいなくなることも中盤にはわかるし(これも驚かなあかんとこ)
きっと聡子と卓也は恋に落ちるんだなって本人たちが気付く前にこっちが気付くしこれも以下略
もうちょっとぴりついてもよかったのかな?とは思います。
そして恋愛小説にしたいのか、解離性同一性障害について掘り下げたいのか、虐待を詰めたかったのか、すべてが盛り込まれてるんですけどどれも際立ってるわけじゃなくて、そこがもったいなかったなっていう印象ですね。
純粋な恋愛小説にした方が良かったかな。
精神科医が出てきて、この障害を詳しく説明するくだりとかはあんまりいらなかったかも。
ただね、面白いのは面白かったです。それは前述した通り、とにかく文章が素直で読みやすい。
無駄な伏線とかひねりとかがなくて、頭が疲れなくていいです。
でも、個人的な意見としては、最後に広志と再会するくだりはいらなかったかなあ。
なんかそのくだりがねえ、怖かったんですよ。あれどういう意図で書いたんやろ。
その前に吸収される卓也との涙涙のお別れがあったのに、いざ広志と会って広志の中に卓也の面影を見て気持ち悪がったりとか、ちょっと不気味がったりとか、そこいらなかったなあ。
あくまでも個人的な意見ですけどね。
トータルといたしましては
★★★☆☆
でした。
ごちょごちょめんどくさい本読みたくないときはお勧めです。
あと、すごく文章が優しい作家さんだったので(顔ににあわz…)、他の本も読みたいなと思いました。
では~!